暦の上では2/4立春を過ぎましたが、盛岡の春はまだまだ先のようです。
今年の冬は寒さがきびしく、道路が凍結して滑って、歩くのが危なかったですね。
転んで骨折してしまうのが怖くて、外出をひかえたり、散歩をやめたりする方が多かったです。
先月は坐骨神経痛のおはなしでした。
坐骨神経痛を引き起こす代表的な疾患として、比較的若い方に多い腰椎椎間板ヘルニア、そして高齢者に多く見られる脊柱管狭窄症を紹介しました。
今月は、坐骨神経痛も引き起こす『腰椎分離症』についてのお話しです。
腰椎分離症は主に１０代の成長期にみられる疾患です。発症すると腰痛や下肢のしびれ（坐骨神経痛様症状）などが引き起こされます。また、スポーツ選手では３０～４０％の方が発症します。
① 腰椎分離症の原因
② 腰椎分離症の症状
③ 腰椎分離症の治療
④ げんきやグループで出来ること
① 腰椎分離症の原因
腰椎分離症の原因は運動に関連して発生することが多く、スポーツをしている子どもに多い病気です。ジャンプや腰が回旋（ひねる動き）運動を繰り返すことで、椎弓狭部（ついきゅうきょうぶ）という関節の突起間部に疲労骨折が生じて、腰椎分離症が引き起こされます。
ちなみに疲労骨折とは通常では骨折が生じないような弱い外力が、同じ部位に繰り返し加わることで生じる骨折です。
腰椎が分離を起こす部位は、第５腰椎であることがほとんどです。
腰椎分離症が長期経過すると、脊柱管内部の神経が圧迫されて、下肢痛やしびれを生ずることがあります。
② 腰椎分離症の症状
腰椎分離症の多くは、腰痛がきっかけで発見されます。
その腰痛は上体を後ろに反らす動作をすると、痛みを感じる場合が多いです。腰椎後部の神経組織を保護している椎弓の一部が分離するため、普通にしている時より、後ろに反らしたときに、より痛みが増します。また太もも前側に放散痛が出ることもあります。
また、腰椎分離症に続発して、腰椎分離すべり症が起こることがあります。
初期状態に安静にせず、さらなる運動で腰椎が不安定になります。
下部椎体に対し、上部椎体が前方に滑るように移動するので腰椎分離「すべり」症と呼ばれます。腰椎のL４．５番目に階段状の変形がみられます。
腰椎分離症の段階で、無理せずに運動を控えて安静にし、適切な治療をほどこして、腰椎分離すべり症へ続発しないようにしましょう。
③ 腰椎分離症の治療
腰椎分離症は初期の段階であれば、痛みが強い時は鎮痛剤を服用し、局部の安静を行うことが効果的です。
発症後、早期であれば多くの場合、保存療法のみで治癒することができます。
激しいスポーツにともない発症することから、まずは原因である運動を一時的にやめることが求められます。どうしても部活動が休めない場合は、ジャンプや腰部をひねる動きを止めて、ストレッチなど別メニューで活動するなど、腰部の安静をはかりましょう。さらに腰部の安静を保ち、分離した腰椎の癒合と痛みを和らげるために硬性コルセットを使用します。
④ げんきやグループで出来ること
腰椎分離症は、時間が長いように思われますが安静が治癒への1番の近道です。
痛みが治まらない場合は、はりの施術によって筋スパズムを和らげ血流を改善させます。
その他に、骨盤周囲の筋肉を伸ばすストレッチや腹筋や背筋など筋肉の強化を行うことも有効です。
そうは言っても、部活動でやっているストレッチで正しいのか…疑問に思うかも知れません。
・どの様なストレッチが有効なのかわからない。
・腰に負担のかからない筋力トレーニングの仕方がわからない
そんな場合、お近くのげんきやグループのスタッフに、ぜひともご相談ください。
腰椎分離症をかばって痛みがでた、動きが悪くなった場合もご相談ください。
腰椎分離症の症状にもよりますが、個々に合わせたアドバイスや、関係する周囲の筋肉をほぐしてパフォーマンスを上げやすくしていきます。
連日、オリンピックの話題で盛り上がっていますね。
若い方々の活躍は見ていて清々しく、未来が頼もしく感じます。
特にスノーボードはお互いをリスペクトしあい、素晴らしいパフォーマンスやチャレンジにハグしてたたえ合う。国境を越え、ライバルの垣根を越え、これほど愛に満ちたスポーツはないのではと思えるくらいです。
オリンピックも新しい競技が取り入れられ、見たこともないワクワクする瞬間がこれからも増えることを期待しています。
そして、早く世の中が平和と安定を取り戻すと良いですね。
