肩の痛みについて

①肩の痛みとは

肩の痛みは、肩関節疾患のある患者さんの訴えとして最も多い症状です。肩の痛みについては、「いつから、どのような誘因で、どこが痛くなったか」、「どのような動作で痛みがひどくなり、どのような動作で痛みが和らぐのか」、「安静時の痛み、寝ている間の痛み(夜間痛)はあるか」など、詳しく聞いた上で診察や検査が行われ、痛みの原因となっている疾患の診断が進められます。

②原因は

肩の痛みをもたらす疾患には様々な物がありますが、代表的なものとして、「肩関節周囲炎(五十肩)」、「肩峰下インピンジメント症候群」、「腱板断裂、腱板損傷」などが有ります。

③肩関節周囲炎とは

50~60代によく見られる。いわゆる「五十肩」の事ですが、時に英語圏で使われるフローズンショルダーに対する訳語として「凍結肩」、あるいは「癒着性関節包炎」とも呼ばれます。肩関節周囲炎は、特に誘因なく肩の痛みが現れ、腕を上げられないなどの可動域制限を伴います。

④肩峰下インピンジメント症候群

肩甲骨の先端部にある肩峰と腱板の間には、クッションの役割を果たす肩峰下滑液包があります。しかし、頻繫な繰り返し動作で腱板や肩峰下滑液包が炎症を起こす事などにより、肩の痛みを生じます。

⑤腱板断裂

4つの筋(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)の腱から構成される腱板が断裂する事により、痛みに加えて、断裂した筋の筋力低下を生じます。

腱板断裂は、中高年以降に多く、加齢に伴って発症するほか、喫煙、外傷、スポーツなどの様々な要因によって発症します。

⑥症状は

それぞれの肩関節の疾患では、痛みをはじめ様々な症状や所見が見られます。

肩関節周囲炎では

典型的な肩関節周囲炎は3つの病期(炎症期、拘縮期、回復期)を経て、1~4年位の経過で治癒します。

Ā炎症期

初発症状として痛みが現れ、動作時痛のため自分の力で肩を動かすこと(自動運動)が制限されます。それと共に安静時痛、夜間痛も生じ、肩関節の可動域が制限された状態(拘縮)が徐々に進行します。

B拘縮期

拘縮が中心となり、あらゆる方向に肩関節の可動域の制限が見られますが、痛みは、軽快していきます。

Ⅽ回復期

拘縮が徐々にとれて、肩関節の可動域が改善していきます。

⑦肩峰下インピンジメント症候群とは

動作時、特に肩関節から上腕、前腕(上肢)を上げたり下げたりする途中で痛みを生じるのが特徴的です。一般に、上肢を上げる時には90度以上、下げる時には90度以下の角度の範囲で痛みを生じる事が多いとされています。

又、肩甲骨を押さえながら内向きにした上肢を挙げた時や、90度挙げた上肢を内向きに動かした時に痛みが引き起こされる「インピンジメント症候群」が見られます。

⑧腱板断裂とは

症状をともなわない腱板断裂もありますが、症状をともなう場合には痛みが最も多く、動作時痛、安静時痛、夜間痛が多く認められます。又、断裂した腱に相当する筋肉の働きが低下するため、筋力の低下も見られます。

⑨治療法

肩関節の疾患に対する治療法は、個々の患者さんの年齢、職業、生活環境などの背景因子や患者さんご自身の希望を十分に考慮した上で選択されます。

肩関節周囲炎

保存療法―痛みが強い時期(炎症期)

三角巾を使った上肢の安静と消炎鎮痛薬の内服、関節空内注入などが行われます。又、関節空内に閉塞した関節包を開大したり破裂させる手技も有効である。

痛みが軽減し、可動域制限が主体の時期(拘縮期)

リハビリテーションを中心に関節可動域の訓練を

À前かがみの姿勢で腕の力を抜いて体幹を揺り動かし、描くように動かす。

B背部で患部側の手首を反対側の手づかみ、脊柱に沿う

C仰向けになり、患部側の手首を反対側の手でつかみ、頭の上まで伸ばす。

手術療法

難治例に対しては、全身麻酔下で徒手整復術や鏡視下関節包切離術などが行われます。

肩峰インピンジメント症候群

保存療法

「インピンジメント徴候」を生じる原因である関節包や筋腱のタイトネスを解消するためのストレッチングと上腕骨頭の上施を防ぐためのインナーマッスルの筋力増強訓練を行う、運動療法が行われます。痛みが強い例や運動療法が無効な例では、肩峰下滑液包内に副腎皮質ステロイドを注入します。

手術療法

副腎皮質ステロイドの肩峰下滑液包内注入を数回繰り返しても症状が続く場合は、関節鏡視下に関節包の切離や肩峰下除圧術が行われます。

腱板断裂

保存療法

加齢による腱の変性にともなう中高年の腱板断裂には、まず保存療法が行われます。

薬物療法

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDS)の内服、外用、副腎皮質ステロイドや関節機能改善前の関節内注入

理学療法

温熱、ストレッチ、可動域訓練、筋力強化など

手術療法

若年者における外傷性断裂やスポーツによる断裂に対しては、肩峰下除圧術と腱板修復術が行われます。

⓾ 予防・改善のために

肩周辺の症状「肩こり」の場合

同じ姿勢を長く続けない

蒸しタオルなどで肩を温めて筋肉の血行を良くし、疲労をとる。

適度な運動や体操をする。

入浴し身体を温め、リラックスする。

⑪肩が痛くて眠れない対処法

夜間通を少なく夜を過ごすためにすると、肩の関節を安定させるために筋肉に力が入って痛みが出てきてしまうのです。簡単な解消法ですが、肩の隙間にクッションやタオルなどを挟んであげるだけで肩の関節が安定して痛みが減ります。

又、痛い方の肩を下にして横向きに寝る姿勢は、痛みが強くなるので避けた方がいいです。

信原 克哉 肩―その機能と臨床―第3版 医学書院 東京 2001

肩関節理学療法マネジメント 日本医事新報社 第1版 2020

 

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