腰椎分離症

分離症

腰椎分離症(以下分離症)は、椎弓と呼ばれる腰椎の後方部分が分離した状態の事を指します。疲労骨折が原因と考えられており、成長期のスポーツ選手に多発します。日本の一般成人では、約6%(男性8%、女性4%)に認められています。

  • 分離症どんな痛み?

腰椎分離症の症状は背中を反らす動作で腰痛を訴える事が多く、腰痛が二週間以上続く場合は腰椎分離症を疑う必要があります。又、狭い範囲にズキッと響く痛みが特徴的で分離高位の腰椎に叩打痛、圧痛を認める場合があります。

  • 分離症はどこが痛くなる?

痛みの場所は腰の左側、右側、両側それぞれ病態によって異なります。腰痛が主症状ですが、お尻(臀部)や大腿外側の痛み(重苦しい、だるい)が出る場合があります。又、狭い範囲にズキッと響く痛みが特徴的で、分離高位の腰椎に叩打痛、圧痛を認める場合があります。

  • 分離症の神経症状は?

分離症だけでは自覚症状が出ない場合が多いですが、長時間の立ち仕事や、腰を反らせたり横に曲げたりした時に腰痛を訴える場合があります。これは、分離している部分の骨の痛みで、下肢の筋力低下や痛み、しびれなどの神経症状はほとんどありません。

  • 分離症の痛みを和らげる方法は?

痛み止めの鎮静剤投与やコルセットやサポーターを使用して患部を固定し、安静にすることが大切です。又、症状が治まってくれば運動療法も併用されて行われ、ストレッチ等で筋力増強や、柔軟性を高めることができます。

  • 分離症の原因

脊椎分離症は、椎間関節の基部の骨が分離する状態です。原因として、腰の曲げ伸ばしや捻り運動を繰り返す事で徐々に骨の分離が起こるとする「疲労骨折説」があります。骨が充分形成されていない少年期に、スポーツで腰部に繰り返し負担がかかる事で発症する場合があります。

  • 腰椎分離症やってはいけないこと

腰椎分離すべり症は、腰を後ろに反らせる動作や腰を捻る動作で痛みが強くなってしまいます。これらの動作は控えましょう。又、激しい運動も禁物です。特に急性期では、運動を制限して骨に負担をかけない事がとても重要です。

  • 腰椎分離症の安静期間は?

安静にすると一ヶ月ほどで症状は落ち着いてきますが、癒合していない場合、将来的に腰椎椎間板ヘルニアや腰椎すべり症になる可能が高くなります。そのため早期にMRIなどの診断が必要となります。

  • 分離症の完治期間は?

又、早期発見、早期治療した場合は三ヶ月で治癒するけれど、進行期の場合は六か月かかる、とも言われています。そのため、分離症は早期発見、早期治療がとてもたいせつです。

⑨分離症の復帰基準は?

スポーツ復帰基準日常生活での痛みと分離した部分の圧痛が軽減している事を確認し、装具を使用して約2~3ヶ月時点で再度MRI検査とCT検査を行い分離した骨の癒合の度合いを確認します。骨癒合を確認したらコルセットを着けた状態で徐々に軽い運動から再開します。

⓾腰椎分離症ステージ

腰椎分離症の病気は、①初期、②進行期、③終末期に分類されます。・・①一部に骨折線が見られる。②分離部がやや開大しているが、周囲に骨硬化は見られない。③完全に分離し、骨硬化が見られる。

⑪腰椎分離症悪化するとどうなる?

腰椎分離症を治療せずに放置しておくと、脊椎すべり症の一種である分離すべり症に進行していく事があります。分離すべり症とは、骨の分離が引き金となって、腰椎が前方や後方にずれる病気です。これにより神経が圧迫され腰痛が引き起こされます。

⑫分離すべり症の年齢は?

10~15歳の男児に多く、初発症状は腰痛のみが多い疾患です。原則として保存的に治療されますが、下肢痛の強い例、すべり例は手術を要する事があります。

⑬腰椎分離すべり症のウォーキングは?

現実問題として、脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニア、腰椎分離すべり症等の患者様では、1日20分も連続で歩けない場合もありますが可能な限りウォーキングを実践される方が腰痛に対する運動療法の一環として、又、健康維持の一手段として推奨すべきと言えます。

⑭分離症の治し方は?

発症から時間が経ってしまい、すでに骨折部分の癒合が期待できない場合、コルセットなどによる保護と、投薬や注射などによって鎮痛を図り、症状の鎮静化を待ちます。どうしても症状が取れない場合は手術を行うことも有ります。

⑮腰椎分離症のレベルは?

腰椎分離症の病期は、椎弓にひびが入った状態の初期、分離が進んで行く進行期、完全に分離した終末期(偽関節型)という3段階に分類できます。1回目のCT検査の後は、骨癒合の経過をみる為に2~6ヵ月後、再度CT検査を実施します。

⑯ストレッチの禁忌は?

・関節あるいは関節周囲が赤く熱を持っており、痛み腫れがある。

・手先のしびれ、手を動かしにくい。

・骨折直後あるいは骨折治療でも日が浅い時期

・筋肉の断裂、腱の断裂がある。

・五十肩になった直後

⑰ストレッチの重要性は?

ストレッチは、運動前の怪我を予防するだけのものではありません。健康のために、簡単に日常生活の中で行うことが出来る軽い運動でもあります。身体をゆっくりと伸ばして、筋肉の柔軟性を高めながら関節の可動域を広げる事が、様々な不調に対しての改善のきっかけとなってくれるのです。

⑱腰椎分離症の筋力低下は?

腰椎分離症の方の多くは、下肢柔軟性の低下や体幹筋力の低下、動作姿勢不良などを招き、腰部へのストレスを強めてしまいます。なので、股関節を中心とした下半身のストレッチを行い、脊椎(腰椎)を支える筋肉(体幹筋)を強化するリハビリを疼痛や治療時間に合わせて実施していきます。

参考文献

腰椎診療ガイドライン2020、日本整形外科学会、日本腰痛学会、日本整形外科学会診療ガイドライン委員会、腰痛診療ガイドライン策定委員会。

吉田 徹、坪井 亜希子、腰椎分離症の保存的療法、臨床スポーツ医学2008。

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