腰椎分離症とは?
腰椎分離症(ようついぶんりしょう)とは、
腰椎(腰の骨)の一部である椎弓(ついきゅう)にひび(疲労骨折)が入り、分離した状態になる疾患です。
特にスポーツをしている成長期の子どもや若者に多く見られます。
発症すると腰の痛みを引き起こし、進行すると腰椎すべり症につながる可能性があります。
腰椎分離症の原因
腰椎分離症は、腰椎の後方部分(椎弓)が繰り返し負荷を受けることで生じる疲労骨折です。
特に以下のような要因が関係しています。
1. スポーツによる過度な負荷
・野球(ピッチャーの投球動作)
・サッカー(キック動作)
・バレーボールやバスケットボール(ジャンプの繰り返し)
・体操や柔道(激しい動作や衝撃)
・ゴルフ(スイングによる腰のひねり)
これらの動作は腰椎に大きなストレスを与え、疲労骨折を引き起こしやすくなります。
2. 成長期の影響
成長期は骨が完全に成熟しておらず、柔らかいため疲労骨折が起こりやすくなります。特に10〜15歳頃に発症しやすいです。
3. 遺伝的要因
家族に腰椎分離症の既往歴がある場合、遺伝的な骨の形状や強度の影響で発症リスクが高くなることがあります。
4. 姿勢や動作のクセ
腰を大きく反らせたり、長時間悪い姿勢を続けたりすることも、分離症を引き起こす原因となります。
腰椎分離症の症状
腰の痛み(特に運動時や腰を反らせたときに強くなる)
動作時の違和感やこわばり
長時間座っていると腰が痛くなる
お尻や太ももの軽いしびれ(神経への影響がある場合)
痛みが軽度の場合、運動を続けながら気づかないこともありますが、悪化すると慢性的な腰痛や運動制限につながります。
診断方法
1. 問診と視診
患者のスポーツ歴や症状を確認し、痛みの出る動作をチェックします。
2. X線検査(レントゲン)
椎弓の部分に「スコッチテリアの首輪」と呼ばれる特徴的な骨折線が見られます。
3. CT(コンピュータ断層撮影)
骨の詳細な状態を確認し、分離の進行度を評価します。
4. MRI(磁気共鳴画像診断)
初期の疲労骨折や周囲の炎症の有無を確認します。
治療方法
1. 保存療法(手術をしない治療)
軽度の分離症では、以下の方法で治療を行います。
安静:スポーツを一時的に休止し、腰への負担を軽減する。
コルセット装着:腰を固定し、骨の治癒を促す。
リハビリ・ストレッチ:体幹の筋力を強化し、腰椎への負担を軽減する。
消炎鎮痛剤の使用:痛みが強い場合に使用する。
成長期の早期段階であれば、骨が修復される可能性が高く、適切な治療をすれば運動復帰が可能です。
2. 手術療法
保存療法で改善しない場合や、腰椎すべり症に進行した場合には手術を検討します。
スクリュー固定術:分離した部分をネジで固定し、骨の癒合を促す。
脊椎固定術:重度のケースでは、金属プレートや骨移植を行い、腰椎の安定性を確保する。
腰椎分離症の予防
1. 適切なウォームアップとクールダウン
運動前後のストレッチや筋力トレーニングを行い、腰椎への負担を軽減する。
2. 体幹トレーニングの強化
腹筋や背筋を鍛えることで、腰椎の安定性を高める。
3. 正しいフォームの習得
スポーツの動作を適切に行い、腰椎への負担を分散させる。
4. 過度な練習を避ける
疲労が蓄積しないよう、休息を十分にとる。
まとめ
腰椎分離症は成長期のスポーツ選手に多く見られる疾患であり、適切な治療とリハビリを行えば運動復帰が可能です。早期発見と適切なケアが重要であり、予防のためには体幹強化や適切なトレーニングが必要です。痛みを感じたら無理をせず、早めに医師の診察を受けることが大切です。
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