梨状筋症候群

下半身の様々な部位にしびれや痛みを引き起こす坐骨神経痛には、考えられる原因がいくつかあります。そのひとつとして、梨状筋症候群があります。今回は梨状筋症候群についてお話をしていきたいと思います.

〇概要〇

梨状筋はお尻の筋肉のひとつで、坐骨神経はこの梨状筋の前を通っています。梨状筋症候群は、坐骨神経が骨盤出口で、何らかの原因により股関節を支える梨状筋の圧迫や刺激を受け、疼痛が起きている状態のことです。ランニングやウォーキングの際にお尻が痛くなったり、長時間の座位姿勢で痛みが出たりするなどの症状がでます。股関節の動きは、とても複雑で歩行やランニングなどに特に関りが深いと言えます。股関節を内側に捻ったりしてお尻が痛くなるような症状が出れば、外側に回す筋肉が硬くなっており、その中の坐骨神経が圧迫されている可能性があります。

 

〇原因〇

梨状筋は、複雑な股関節の動きに関与している筋肉で、野球やゴルフなど身体を捻る動作の多いスポーツや、中腰姿勢で仕事をしたり、農作業をしたり、長時間のデスクワークなど座位姿勢が続くことによって筋肉の柔軟性がなくなり坐骨神経を圧迫します。

 

〇症状〇

梨状筋症候群は、坐骨神経痛が主症状で、臀部痛や大腿部の裏の痛みなど多彩な症状を呈する疾患です。梨状筋に硬さがあると、股関節に力を入れて外側に捻ったり、他動的に内側に捻ると痛みが出ます。特に、下肢を伸ばした状態で足をあげると痛みが出ます。この症状は椎間板ヘルニアの症状としても出るので鑑別が必要になります。

 

〇セルフチェック〇

下記のような症状に当てはまるようならば、梨状筋症候群の可能性があります。

・腰からお尻にかけて重さやだるさ、痛みを感じる

・太腿の裏側をはじめ、脚の一部や全体にしびれた感じがある

・長時間座っていると、お尻や腰に痛みや違和感、痺れがでる

・脚の一部や全体に、張りや締めつけ感がある

 

〇寝方〇

梨状筋症候群を発症した場合には腰に負担をかけないことが重要です。

横向きが最も腰に負担がかからない寝方です。

仰向けは腰が反りがちになり、負荷がかかってしまいまいますが、仰向けでないと眠られない場合は、膝の下に枕やクッションを置いて、膝を立ててるようにしましょう。

うつ伏せは、腰が反りがちになる姿勢であり、神経も圧迫されるので、最も腰に負担がかかる寝方です。

〇座り方〇

デスクワークや長距離ドライバーなど、仕事の性質上座っている時間が長くなる方は、腰への負担がかかりやすく、梨状筋症候群の発症リスクも高まるので、身体に優しい座り方についての理解を深めていきましょう。

長時間座っている場合、骨盤は前後に傾きやすいので、猫背や反り腰に注意が必要です。反り腰も猫背も腰に負担がかかる姿勢で梨状筋症候群を悪化させてしまうので、避けるようにしましょう。

楽な座り方は、イスに半分だけ座ることです。浅くでも深くでもなく、半分程度の位置に座ることによって、身体が前にわずかに傾き、姿勢が自然とまっすぐになります。姿勢がまっすぐになることで、梨状筋も、その周囲のお尻の筋肉もバランス良く使うことが出来るので、痛みや痺れが軽減されるだけでなく、梨状筋症候群の改善にもつながります。

 

〇ストレッチ〇

梨状筋症候群は、加齢による筋力低下や運動不足による筋肉のこわばりが、血流が滞ることによって生じる疾患ですので、ストレスは筋肉の柔軟性を高め、血流を促進してくれるので、梨状筋症候群の対策として効果的です。

<床に座って行う梨状筋ストレッチ>

1.床の上に、脚を伸ばして長座で座ります。

2.片脚は伸ばしたままで、もう片方の脚は、膝を曲げて胸の方に引き寄せます。

3.膝を胸の方に近づけたら、膝は外側に開きつつ、膝下の内側部分は胸のほうに引き寄せていきます。

4.ゆっくりと呼吸をしながら、20∼30秒程度かけてお尻の筋肉を気持ち良く伸ばしていきましょう。

<イスに座って行う梨状筋ストレッチ>

1.イスに浅く腰掛けましょう。

2.片方の脚の外くるぶしを、反対側の膝の上にのせます。

3.その姿勢のままゆっくりと前屈していきます。

4.ゆっくりと呼吸をしながら、20∼30秒程度かけて気持ち良くお尻の筋肉を伸ばしていきましょう。

5.反対側も同様に行います。

<寝ながら行う梨状筋ストレッチ>

1.うつぶせになります。

2.右手で右足首をつかみます。

3.その体勢のまま、つかんだ足首を外側から内側、内側から外側へ揺らすイメージで10回程度動かします。

4.つかんだ足首を外側に引っ張りながら、5呼吸程深い呼吸を行ってください。

5.反対側も同様に行います。

 

 

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