こんにちは。
近年になり、徐々に知名度を上げてきている病気
みなさんの周りにもいるのではないでしょうか?
中学生の頃、かなりゴツいコルセットを巻いて生活している子がいました。
そうやって成長期のうちに矯正をしていれば大人になった時に姿勢が歪んでいるということはなくなるのですが……
上がってきているとはいえ、まだまだ知名度が低い故に成長期に見逃されやすいのが実情です。
また、発見されたとしても親の知識不足により放置されがちというのもみられます。
今回はそんな【側弯症】についてお話していきたいと思います。
側弯症とは??
文字通り側弯してしまう病気です。
側弯とは……横に彎曲・曲がってしまうことです。
ではどこに起こるのか…………答えは背骨です。
脊柱が成長や生活習慣によって側弯してしまう病気になります。
では詳しく説明をしていきたいなと思います。
【どういうもの?】
脊柱を正面から見た時に脊柱が左右に曲がっている状態を脊柱側弯症といいます。
弯曲の大きさは上下で最も傾いている背骨同士で作り出されている角度で判断をするのですが、この角度が10°以上であるものを側弯症と判断します。
進行すると健康に直接影響を及ぼすような障害を引き起こすことがありますが、手術が必要と判断されるような角度(40°〜50°以上)になっても痛みなどの症状を出すことはまれです。
似たもので「後弯症」「前弯症」という病気があり、これらは脊柱を横から見た時に、後ろ、あるいは前への弯曲が異常に大きくなった状態をいいます。
症状や原因は以下の分類によって変わってきます。
【機能性側弯】
一時的に側弯になっているもの
背骨以外の原因を除去することにより軽減できる側弯症のことを指します。
【構築的側弯】
一般的に側弯症と呼ばれるもの
↓この中からさらに細かく分類されます↓
〈特発性側弯症〉
原因が分からないもので側弯症の80-85%を占めます。
年齢による分類
・乳幼児期側弯症(0〜3歳)
・学童期側弯症(4〜10歳)
・思春期側弯症(11〜18歳)
〈原因になる病気が分かっている〉
・先天性側弯症:椎骨に生まれつきの形の異常があるために発症する側弯症
・神経・筋原性側弯症:様々な神経や筋肉の病気が原因で発症する側弯症で、脊髄空洞症、脳性麻痺、筋ジストロフィーが代表的な病気です。
・神経線維腫症による側弯症:レックリングハウゼン病ともよばれ、特有な色素斑、皮膚腫瘍、などにより診断されます。
・間葉系疾患による側弯症:血管や結合組織の生まれつきの病気による側弯症で、マルファン症候群が代表的な病気です。
・その他の側弯症:放射線治療、やけどなどによるケロイド、骨系統疾患、感染、代謝疾患、脊椎の腫瘍などによっても側弯症が起こります。
【原因】
原因は種類によって異なります。
《機能性側弯》
何らかの原因により一時的に生じた側弯です。椎間板ヘルニアなどに伴う痛みによるものもあります。
テレビやパソコンを楽しんでいる際に肘をつく等、身体を傾けたままの姿勢を長年続けている
睡眠時の寝相が習慣化することも原因のひとつとして挙げられます。
《構築性側弯》
脊椎のねじれ(回旋)を伴った側弯であり、簡単にまっすぐに戻らなくなった状態です。
<特発性側弯>
特発性とは、原因がわからないこと、を意味し、側弯症のうち80-85%を占めます。
年齢による分類
・乳児特発性側弯症(0-3歳)
生後間もない頃に発症。自然に改善することが多いですが、定期的な監視が必要です。3歳以下で発症し、男児に多いです。
・小児特発性側弯症(4-10歳)
幼児期から小学校低学年に発症。進行する可能性があるため、早期発見と治療が重要です。4~9歳に発症し、進行する例が多く見られます。
・思春期特発性側弯症(11-18歳)
最も一般的なタイプ。思春期の成長スパート中に発症することが多いです。
10歳以降に発症し、多くは女子です。
<先天性側弯>
生まれつき骨の発達に異常があるために発症するものです。
椎骨が正常に形成されないか、複数の椎骨が融合してしまうことが原因です。
<神経・筋原性側弯症>
様々な、神経や筋肉の病気が原因で発症する側弯症です。
代表的な病気:脊髄空洞症、脳性麻痺、筋ジストロフィー
<神経線維腫症による側弯症>
レックリングハウゼン病とも呼ばれ、特有な色素斑、皮膚腫瘍、などにより診断されます。
<間葉系疾患による側弯症>
血管や結合組織の生まれつきの病気による側弯症です。
代表的な病気:マルファン症候群
<その他の側弯症>
放射線治療、やけどなどによるケロイド、骨系統疾患、感染、代謝疾患、脊椎の腫瘍などに併発して起こったもの。
また、統計の結果……
痩せ型の女性がなりやすい傾向があります。
クラシックバレエの経験がある女子は経験がない女子よりも側弯症の発生率が1.3倍高かったという調査結果がありますが、バレエの影響なのか、前述の痩せ型であることが影響しているのかは不明となっております。
また、妊娠や出産といったことにも関連性はありません。
【症状】
肩や腰の高さに違いが生まれる
片方の肩がもう一方より高くなったり、片方の腰がもう一方より高くなったりします。
腰のくびれの非対称
腰のくびれが片側にのみ強調されます。
背中や肋骨の隆起
前屈したときに背中の片側が隆起します(肋骨隆起)。特に胸椎側弯の場合に見られる症状です。
体幹の歪み
体が一方に傾いたり、片側の肩甲骨が突出したりします。
背中や腰の痛み
長時間の座位や立位、運動後に痛みを感じることが多くなります。思春期の特発性側弯症では、痛みを感じないこともあるが、成人期には痛みが現れることがあります。
疲れやすさ
背中や腰の筋肉に負担がかかりやすく、疲れやすくなります。
呼吸困難
重度の場合、胸郭の変形により肺の容量が制限され、呼吸がしづらくなります。運動時などでは息切れを感じることがあります。
姿勢の悪化
正しい姿勢を保つのが難しくなります。座っているときや立っているときに、背中が丸くなったり、体が傾いたりします。
慢性的な痛み
側弯が進行すると、慢性的な背中や腰の痛みが生じることがあります。
神経症状
神経が圧迫されることで、下肢のしびれや筋力低下が生じることがあります。重度の側弯症では、歩行困難や排尿・排便の問題が発生することもあります。
心肺機能の低下
胸椎側弯症が進行すると、心臓や肺の機能に影響を及ぼし、呼吸困難や心臓機能の低下が生じることがあります。
心理的な影響
外見上の変化や姿勢の悪化により、自己意識が低下することがあります。思春期の子どもや若者に特に多く見られます。学校や職場での活動に対する不安や、自信の喪失が生じることがあります。
【検査・診断】
診察では、子供に前かがみの姿勢をとらせて後ろから脊柱を観察します。
カーブの大きさをコブ角という角度で表します。
目的とするカーブの椎体が一番傾いている椎体との間の角度を測定します。
症候性側弯症の鑑別には神経学的検査やMRI検査が有効です。
短期間で側弯が悪化してくる場合には注意深く年に数回の診察が必要になります。
脊柱全体(立体)のレントゲン写真から側弯の程度を角度で表しますが、脊椎骨や肋骨に異常がないかも同時に調べます。
【対処・治療法】
側弯の原因や程度、年齢などに合わせて3通りの対処法があります。
<装具をつけない経過観察>
成長期に側弯症が25°未満の軽いカーブの場合は、定期的なX線検査と整形外科医による診察を受け、運動療法などで経過観察をすることが大切です。
進行した場合は装具治療に移行します。
<装具療法>
どのくらい変形しているかというレベルに合わせて、専用の道具を用いて進行を抑制します。
この治療法は骨の成長が終了するまで行う必要があり、長期間となります。なお、1日の装着時間が長いほど効果が上がるため、できる限り装着する時間を長くするのが望ましいです。
<手術>
コブ角が40度を超える場合は手術を視野に入れなければなりません。症状のタイプや骨の成熟度によって異なりますが、手術は唯一矯正して進行を抑制できる有効な方法です。
脊柱の成長期である思春期に悪化する場合が多いため、進行する場合は手術による矯正が必要になる場合があります。
また、先天性や症候性で側弯の悪化が予想される場合にも手術を行うことがあります。
と、長々とお話しましたが、なんとなくお分かりになられましたか?
側弯症は体が歪み、見た目が変わるだけではありません。内臓や筋肉組織などあらゆるものに負担をかけます。
なので治療をスタートするのに適切なタイミングでしっかりと向き合い治療することがとても大切となり近年では学校検診も行われるほどです。
“弯曲が進行する前に診断して治療を開始する”をキーワードにしましょう!
お子様や身近な人たち、はたまたご自身の姿勢に少しでも違和感を感じた場合は、近くの医療機関に相談することをお勧めします。